開けゴマ Open Sesami 悲しみよ さようなら 悲しみよ こんにちは ・・・・・・・ 欲情をそそる 肉体同士の愛 愛のつよさ からだのない怪物のように 誘惑がわきあがる 希望に裏切られた顔 悲しみ 美しい顔よ 朝吹登水子:訳 新潮社 「悲しみよこんにちは」 「初めから私は大人だったのだろうか。それとも、いまだに子供のままなのだろうか・・・・・大人の年齢になった今でも。」と、サガンは当時を回顧して語ったという。 18歳でこの小説を出版。プルーストの小説から取られたペンネームを持つ天才少女作家誕生。そして、次々と作品は売れ映画化されたものも多い。小説を彷彿させるかのような20歳年上のギ・シェレールとの結婚。サガン22歳。(その後、再婚している。)急速な人生は時にチクチクと刺されるかの様に危険な空気が漂う。サガンはアルコールや音楽を愛したけれど、人生の途中からルーレット(ギャンブル)をも愛した。加速される、歯車が狂い始める。彼女のお顔が人生を物語る。実年齢よりずっと年老いたあの様相は!?と思うけれど、凡人ではないお方ならではの生き様をかっこよく思う。その進み過ぎる老化は、神経衰弱や睡眠薬などの影響も大きかった様だ。小説の中のセシル、サガン、セバーグ...運命の出会い。